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 2月に入って新聞やテレビのコマーシャルで、社会不安障害について盛んに宣伝されています。
 社会不安障害とは、人が見ている状況で何かをするときに極端に緊張してしまう病気です。日本では昔から対人恐怖症と言われていた病気と重なり合います。
人前の状況とは、会議で発言する、結婚式でスピーチをする、人前で字を書く(結婚式での記帳など)、酒席でお酌をするなどの場面を指します。我々が日常生活をしていると、人前で何かをすることは避けられません。
社会不安障害は、実はとてもポピュラーな病気です。アメリカの報告では、一生の間で社会不安障害の状態になる人は全人口の3〜13%にものぼるといわれています。アメリカ人より内気な日本人では、社会不安障害の人はもっと多いのでしょうか?それとも、沈黙を美徳とする東洋的な文化の影響で、内気な人が社会不安障害と診断されることが少ないのでしょうか?このあたりは、メンタルヘルスと文化の問題がからんできて、今後さらに研究が進んでいくことでしょう。
社会不安障害を持つ人は多いにもかかわらず、医療機関を受診する人が大変少ないのが特色です。多くの人は、人前で緊張するのは「気持の問題」「性格のせい」などと考え、薬を飲むことは考えないものなのです。
社会不安障害の症状は、身体面、精神面、日常生活の行動面に現れます。
身体面では、人前で顔が赤くなったり、手が震えたり、動悸がしたりします。話している時に声が震えて、話したいことを十分に話せないことも多いようです。なかには、人と一緒に食事をすると緊張して食事が食べられない人もいます。
精神面では、不安・緊張感に加えて、「自分は気が弱い」「ダメな人間だ」など自信のなさや低い自己評価につながります。行動面では、人前でオドオドしたり、人といる場面を避けたりします。
最近、抗うつ薬の1種でSSRIと呼ばれる薬物(脳の中のセロトニンという物質を調整する薬です)が社会不安障害にも有効ということがわかりました。このことを受けて日本でも昨年秋からフルボキサミン(商品名 デプロメールまたはルボックス)という薬が社会不安障害の治療薬として保険がきくようになりました。
自分も社会不安障害でないかと思われる方は下記にアクセスしてはいかがでしょうか。
SAD−NET  www.sad-net.jp