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 新聞やテレビなどで、うつ病が増えていると連日のように報道されています。当分の間、うつ病の患者さんは減りそうもありません。
 もっとも、うつ病自体はありふれた病気で、今現在世界の人口の3〜5%はうつ病にかかっているといわれています。また、人類の15〜19%は一生のうち一度はうつ病に罹患するといわれています。
 それでは、不幸にもうつ病にかかってしまったら、どのようなことに注意したらいいのでしょうか。
 笠原嘉医師は以下の7点を指摘しています。
 第1に、病気であることを確認することです。医療機関を受診して、単なる悩みや怠けでないことを確かめると、自分を責める気持から少しは開放されるでしょう。
 第2に、出来るだけ早く休養をとることです。うつ病で集中力が落ちて仕事が出来ない状態なのに無理して仕事を続けると、ますます疲れて能率が下がるという悪循環に陥ります。
 第3に、うつ病は「治る病気」であることを確認することです。患者さんの中には、「調子が悪いのは性格のせいで治らない」と感じている人がいます。希望を持って治療に当たることが大切です。
 第4に、自殺はしないと心に誓うことです。うつ病の状態が悪いと、死について考えることがあります。うつ病が良くなればこのような気分も解消してくるので、まずは治療に専念することが大切です。
 第5に、仕事や結婚など人生の大切な決断は、病気が治るまで控えることが大切です。なかには、職場と合わなくて具合が悪くなったから仕事を変えようとあせる患者さんもいます。ところが、うつの状態では仕事を変えても能率が上がりません。逆にうつ病が治れば元通りの能力を発揮することが出来ます。
 第6に、うつ病はよくなったり元に戻ったりしながら徐々に治ってゆきます。「治るのを待つ」という感覚が大切です。
 第7に、薬を飲むのが大切です。抗うつ薬は服用後効果が現れるまでに数週間を要すること、逆に副作用は数日で出現することをあらかじめ知っておくことが大切です。
 以上の知識を医師が患者さんに1対1で話すためには約1時間かかってしまいます。診察室では説明が不十分になりがちです。
 アーツクリニックでは、このような問題を解決するために健康教室というのを開催しています。原則として3〜4人のうつ病患者さんに対して、心理士がパワーポイントを用いてうつ病に対する知識や、日常生活の注意点を話してくれます。もちろん患者さんからの質問も大歓迎です。一人の患者さんがこのような50分のセッションに2回参加して、病気に対する理解を深めてもらうようにしています。
 うつ病に関する情報を知りたい方は、一度ご連絡ください。