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アーツクリニックでは、来院する患者様がくつろいで、なごやかな気分でいられるように、工夫をしています。患者様がクリニックに入った時に、クリニックの雰囲気で癒されたと感じていただければ最高です。
 クリニックの入り口の扉を開けると、左側に受付があります。受付の周囲は橙・青・クリーム色のパステルカラーが使われていて、リラックスした気分になりやすくしています。また、入り口から正面に見える診察室の壁はクリーム色で統一されています。見ていてほのぼのとした暖かさを感じる色です。このような色を使ったクリニックを見たことがなかったので、始めのうちは、私も気恥ずかしい気持もありましたが、今ではすっかりこの配色に慣れました。
 クリニックの中には、12枚で一組の絵が飾られています。開院時に小竹顕也さんという新進気鋭の画家がクリニックのイメージに合わせて作ってくれたものです。作成する前にクリニックを入念に見学していただき、12枚同時に完成させていただきました。ほのぼのとしたタッチで、周囲の壁の色と合うように作成されています。このため、絵を置く場所が決まっており、知らないうちに絵を取り替えてもすぐにわかってしまいます。絵は待合室、診察室、受付に加えて、処置室やトイレのなかにも飾られています。
 クリニックに欠かせないものに花があります。当院では月に2回フラワーアレンジメントの教室を開催しているため、このときに合わせていっせいに新しい花を飾ります。私の診察室の中には、同僚に作ってもらった青色の四角い花瓶があり、新しい花を飾ってあります。フラワーアレンジメントの日になると「今日はどんな花がくるのか」と思いをめぐらせます。
 また、診察室の中には、波多野医師(金曜担当)からプレゼントされた絵葉書が飾ってあります。正直なところ何の絵だかわからないのですが?、色々とイメージが湧いてきます。
 先日、クリニックに季節感を持たせようと思い立ち、10月中はハロウィンの置物を受付に飾りました。12月にはクリスマスのデコレーションも飾ろうと考えています。
 今やどこのクリニックでも当たり前に流れていますが、BGMもクリニックの雰囲気を和やかにするうえで大切にしています。
 クリニックでは、言葉を用いた診察も大事ですが、医師と言葉を交わす以前の段階で、患者様に安らいだ和やかな気分になっていただくことも大切だと思います。